病院でのアロマトリートメントのお仕事を始めて丸2年になりました。
始めたばかりの頃から比べると、私の心持ちの土台がしっかりしたのかなぁと思います。
特別何かができているとは思えませんが、患者さんに向き合う気持ちがはっきりしてきた感じがします。
初めて病院でトリートメントした患者さんは、リハビリ病棟に入院していた方でした。
60代の女性で、大腿骨を骨折されて入院しリハビリをしていました。
初めてアロマトリートメントをされるということでしたので、ご挨拶やアロマのお話などをし、トリートメントをさせていただいても良いかなどの承諾をいただきます。
アロマトリートメントを受けられる患者さんは、基本的にリストにお名前があがっていて、私達セラピストはその方の病室へ伺って施術をします。
まだ何も分かっていなかった私は、てっきり患者さんから希望があって伺っているものだと思い込んでいました。
そして私自身、アロマは気持ちいいもの、みんなが誰でも喜んでくれるものと思っていました。
なので、その方から返ってきた一言にとても驚いたことを今でも覚えています。
『マッサージは身体の悪い人がやるものでしょ??だから私には必要ないの。』
この患者さんは私と正反対の印象をアロマトリートメントに対してお持ちでした。
もしかしたら病人扱いされるのが嫌なのかなと感じ「健康な人も気分転換にやるんですよ~」とお伝えすると、
「じゃあ少しだけ」と仰ってくださいました。
「マッサージ気持ちいいですか??」と伺うと
「・・・よくわからない。これ本当の気持ち。」とおっしゃいました。
私も「それがいいです!本当の気持ちを聞かせてくださいね。」と言うと、少しニコッと笑ってくださいました。
左手が終わったところで「もういいわ」とおしゃったので
「わかりました!今日は少しでもマッサージさせてくださってありがとうございました!また気が向いたら他のところもさせてくださいね」と言うと
「気が向いたらね。………遠慮させちゃって申し訳ないわね」と言って私のことを気遣ってくださいました。
病院に入院されている方に対して私たちのすること全てが喜ばれることではないのだと今回気付きました
アロマトリートメントが”身体の悪い人がやるもの”という印象を持たれている人もいることも知ることができました。
そして入院されている方達を"患者さん"というフィルターを通して見ている自分に気付きました。
患者さんとして念頭に置くことはもちろん大事ですが、"患者さん"としてではなく"個人"として話すことの大切さを身に感じた出来事でした。
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